一日一冊(KILL)

読んだ本の備忘録、他

『オリーブの罠』(酒井順子)

「へぇ~。」と思いながら読んだ。

が、一点、オリーブが終了したことを「ギャルの台頭」としていることには、納得できないなぁ。正確には、その一点を理由にしていることが納得できなかった(「女子高生であること」の価値低減も記されてます)。

本書は、オリーブの内容のみを対象に論を展開しているので致し方ないのかもしれないが、個人的にはオリーブの終焉は、①広告費の削減、②ファストファッションの台頭。が絡み合って、広告出稿が減っていたたのだと思っている。

①は単純。90年以降、特に消費税が3%から5%になった1998年以降は景気低迷にともなって、ファッションブランドも広告予算が削られただろうし、その場合に最初に削るのは「明確なファッション誌ではなかった」オリーブだったのだろう。

②も単純。ファストファッションの台頭以降、女子高生・女子大生が、服装にお金を使わなくなった。別に個性を求めなくなった。と言い換えてもいいけど。

①と②が絡み合うというのは、ファストファッションの多くはファッション誌への広告を積極的に打つことはなかった(と記憶している)し、広告を入れてくれないブランドを誌面で紹介しないし、モデルにファストファッションのブランドを着せることもない。
まぁ、もっと単純にかんがえてもいいのでは???思いなが読みました。